何を食べても満足感がない、甘いモノを常に欲してしまう。
こんなことってありませんか?
スマホの画面を見つめながら、コンビニで買ってきたサンドイッチとサラダを頬張り、ふだん頑張っているご褒美とばかりに限定スイーツを別腹でペロリ。
栄養的に足りてないのは言うまでもないですが、大事なのはその食べ物に感謝しているかどうか。痩せたいと宣言し続けながらも、ついつい食べすぎてしまう人って「満たされる食事」をしていないからだと思うんです。
そんな空虚な食事をしている人に、ぜひ訪れてほしいのが秋田県大仙市にある「樫食堂」です。
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田んぼと林に囲まれた古民家食堂
美しい田園風景が広がる横手盆地。カーナビが導くまま車を走らせ、不安になりながら着いた先はうっそうと茂るコナラ林。
さらに奥に進むと古民家風の建物が見えてきました。ああ、良かった。店の前には大量の薪が積んであります。
扉を開けると、使い込まれた味わいのあるテーブルが3卓。薪ストーブの匂い。そして、にこやかにほほ笑む店主夫妻。
「予約してくれた方ですよね?」と奥さま。
そうなんです。新潟から秋田県仙北市へ行くのに、定休日じゃかなわない。こちらのお店、営業日がかなり少ないそうなので、遠方から訪れる方は予約必須です。
日替わりのランチプレート
ランチメニューは日替わり。本日の主役は自家製ソーセージ!さっそくオーダーしました。
棚に行儀よく並ぶ本たちは、フレンチ・イタリアン・薬膳料理・お菓子のレシピ本、BRUTUS、ソトコト、幼児向け絵本。じっくり読み耽ってみたい本揃い。
薪ストーブの奥には、季節野菜やフルーツ。実は、樫食堂を営むご夫妻、本業は農家さん。お店では自家栽培の野菜やお米をいただけるんです。
箸を入れると肉汁があふれるばかりでなかなか切れない。これは豪快にかぶりつくしかないと判断し、ガブリとかじると、ハーブの香りが漂って肉のうまみがじんわり広がる。ていねいに作られたのを感じる。
野菜のおかずは3種類。かぼちゃのマッシュ、大根菜とカブのラー油和え、白菜トマトサラダ。噛みしめるごとに野菜の甘みや苦みを感じる。食感の異なる3つの小皿は、バランス感が優秀すぎる。最後に瀬戸内みかんゼリーで後味さっぱり。
お茶碗にたっぷり盛られた新米、プリプリのなめこの味噌汁も美味。ていねいに作られた食事は、心を満たしてくれるのだなぁとしみじみ感じました。
せっかくなので「瀬戸内ホットレモネード」もオーダー。重厚感のある耐熱グラスにたっぷりと注がれています。苦みと甘みが心地よくって、余韻が豊かに広がります。
そうそう、樫食堂さんの料理はもちろん美味しいのだけれど、器使いのセンスがこれまた素敵なのです。ランチの野菜プレートの使い込まれた感じの木皿、つるりとした陶器やマットな白皿、アンティーク風な小皿、あとメインプレートはアラビア・ルスカかな?器迷走していた私にとって、「マネしたい!」のヒントがいっぱいなのでした。
「満たされる食事」は五感を使っていただくことから
雑誌を読みながらだいぶ長居してしまいました。ごちそうさまでした。近くにこんなお店があったら、絶対に常連になってしまうでしょう。商業的儲けや回転率だけではない、そんな心意気が感じられました。
ひとりランチは満足感が高い。それは五感をフルに使うからだと思う。素材を活かしたていねいな食事を、ていねいにいただくことが、忙しいわたしたちの日常で必要なことではないのかな。
[aside type=”normal”]樫食堂
[住所]秋田県大仙市太田町斉内字北開208
[営業時間]12:00~14:00
[定休日]要確認
[電話番号]080-3336-4192
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